今、自然を守るということ

 私達が日々暮らしている中、自分の周りの環境がふと、「前とはどこか違うな」と、感じる瞬間はないだろうか?勿論、世界は日々変化してゆくし、今この瞬間もそれは起こっている。昔はよく見かけた林が今はもうない、この先にあった今は舗道となった小川でザリガニよく釣ったな、去年出掛けたあの海岸はいつの間にか巨大なテトラポットがたくさん沈んでいる、前は裸足で駆け回っていた浜は、今はガラスや空き缶で足を切らないように履物が欠かせなくなった・・・。何かが前とは違い、しかもそれは私達の心と体に痛みを伴うものへと変わってゆく。早い話が、地球がとても住みづらく、生きにくい環境になりつつあるというわけだ。

 そもそも「自然」って何だろう?単純に考えると、海、森、山、空気、水、土などがそれだ。それに動物や人間だって自然の一部だし、自然が生み出す力や産物、気配、私達が自然を通して安らぐこと、生きる支えになっているきっかけ、これらもみんな自然なのだ。特に海が遊び場であるサーファーやボディボーダーの仲間達の中には、海を取り巻く環境の変化や異変を肌で感じている人も多いのではないだろうか?ゴミだらけの海岸や山川、増々減ってゆく緑や、澄んだ水。人の命も奪いかねない水質汚染や大気汚染。このままでは皆が大切にしているブレイクポイントだって、不必要な工事や環境破壊によって消滅してしまうし、現実に消滅してしまった海岸がいくつも存在するのだ。

 では、私達がこのような悲しい出来事を食い止め、再び幸せや笑顔と共に楽しく過ごすことのできる自然を取り戻すには、どうすれば良いのだろう?まず自分達で出来る簡単な方法にはどんなものがあるのだろう?

 ここでは 自然に良いものを選ぼう、良い行動を起こそうをキーワードに、いくつか皆に考えてもらえるきっかけを挙げてみよう。

ゴミは出さない、増やさない、持ち帰る!
 例えばコンビニやスーパーで渡される、ほんの小さなお菓子1つが入れられたビニールの提げ袋、あれって本当に必要?あのビニール袋も、用が終わればただのゴミとしてポイッとあっけなく捨てられてしまう。日本中で毎日そんな膨大な量のビニールがゴミとして燃やされれば、大量に二酸化炭素や有毒ガスが発生し、空気中に放出されてしまう。それが、地球を暖め、砂漠を作り、植物を枯らし、生き物を住めなくさせてしまうのだ。それなら手持ちのカバンや、なければ自分の両手があるなら、それで十分持ち帰れるはずだ。何も考えずに渡されるままのビニール袋はもう要らない!それに渡された袋は取っておいて、次の買い物をその中に入れてもらうことだって出来るのだ。袋を持参する、リサイクルする、「袋は要りません」と言える勇気を持とう。そして、当たり前だけれど、自分が出したゴミは自分で始末する、持ち帰る。もし君が海や山で思いっきり遊んだなら、自分のもの以外のゴミを1つでも拾って帰るのはどうだろう?たった1つでも皆が持ち帰れば、きっとその効果はとても大きなものになるはずだ。逆に海や山に遊びに来たはいいが、辺り構わずゴミを捨ててゆく奴は本当に最低。周囲の人達の気持ちや環境を害してまで遊ぶ奴は海や山に来る資格なし!マナーを守って楽しく遊ぶことは自然にダメージを与えず皆と気持ち良く過ごせる、本当の意味での「カッコイイ」奴が出来る行動なのだ。

油を水に流さない!洗剤のかわりに石けんを使おう!
 
例えば台所で使った油を直接流しに捨てれば、それは川へ続き、海へとたどり着くことは分かるはずだ。石油タンカー座礁での重油流出事故をテレビで見た人も多いと思うけれど、重油のべっとりとこびりついた岩やアザラシ、海鳥達の姿がもし自分だったら?そんなぬるぬるした海でボディボードやサーフィンなどしたくないはずだ。使った油は紙や布にしみ込ませて処分したり、昔ながらの廃油石けんへとリサイクルしたりするのはどうだろう?洗うものも、合成洗剤ではなく、石けんを使おう。石けんは食用油がアルカリに反応して出来たもので、大昔から世界中で使われてきた安全なものなのだ。川や海に流れても時間をかけて分解される自然に優しいものでもある。ところが合成洗剤(洗濯洗剤やシャンプーも)はその成分も石油系の非常に有毒な化学物質が使われ、それらの成分は海や川に流れても分解されることなく、逆に川や海の生物の体内に蓄積され、またそれが原因で多くの奇形生物が誕生してもいるのだ。海や川で採れた魚なんかは毎日食べるし、海で泳げばつい海水を飲んでしまうことはしょっちゅうだ。みんな、はたしてそれでいいの?いくら服や皿がピカピカになっても、自分の体が毒物で汚染され病気になったり、産まれてくる子供に大きな障害を背負わせることになったら、全く意味のないことだ。石けんで出来た商品は近くのスーパーや百貨店などで売っているからこれらを利用しない手はないはずだ。他にも、再生紙やエコマーク、リサイクルマークの付いた製品を使うことはそれだけで自然保護につながる行動だ。車のアイドリングをやめ、地球温暖化につながる二酸化炭素の放出を減らしたり、皆が無農薬野菜や自然飼育されたものの肉類を買うことで、農家や加工業者が、農薬づけの野菜や化学肥料ばかりの不自然な飼育、食品づくりをやめることにもつながるはずだ。このような簡単ですぐに出来る行動をするだけで、きちんと結果として自然を守ることに反映してゆくのだ。

自然を守ることをもっと積極的に知ろう!
 
家族や友人、恋人と自然を守ることについて話をしたり、インターネットで「自然保護」
「環境」と検索してみよう。それこそ自然保護や活動についての情報やアイデアがわんさか出てくるはずだ。これこそ今すぐ出来る、一番簡単で有効な自然を守ることへの大切なステップではないだろうか。他にも、自分の身近なビーチのビーチクリーンへ参加することや、町内会の美化運動で家の前の道を綺麗にすることだっていい。いつもお世話になっている地域や浜に恩返しをすることで愛着が湧くし、自分の周囲のゴミを取り巻く環境を考えることにもなるだろう。「知ること」は自然や地球に対して自分がどう行動してゆけば良いのかそのきっかけをきっと与えてくれるはずだ。



 ここで挙げたものは「自分達で出来ること」「身近で簡単」であるものばかりだけれど、
どれを取っても自然を守ることに大きな影響を与えるのだと言うことを知っておいてほしい。
また私達がこのような行動を起こせることも、何より私達がこうして元気に生きてゆけるのも、この大きな自然、地球があるからだと言うことを、今改めて思い返してほしい。ここに挙げたものはほんのわずかな提案でしかない。もっと色々な方法を見つけられる人もたくさん出てくるはずだ。そんな「自分達で出来ること」を実行してゆくことは私達の自然を守るだけではなく、人に対する思いやりや優しさ、尊敬にもつながり、その姿を見て「オレもああなりたい!」と思った子供達が育つことで、たくさんの「カッコイイ」奴がもっとこの世の中に増えて、もっともっといい地球にしてゆけるのではないだろうか?

written by Yoshino 藤沢佳乃

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