pop

 優しい気持ちは、丸くてふわふわ。
そんなマシュマロみたいな優しい気持ちをいくつもいくつもビーズのように繋げて、
私の隣のアナタにあげる。通りで遊ぶ子供にあげる。
悲しみと憎しみに胸を詰まらせ涙を流す、数えきれないくらいのアナタにあげる。
 
 楽しくなるんだ、みんなといると。つい笑っちゃう、見知らぬアナタたちと共に過ごすこの時間。
うれしくてかなしくて「生きてる」と実感する。優しい気持ち、ありがとう。

 「なあ、ここのカフェラッテ、ドトールのとは比べもんにならねえな」って、
女子達であふれかえるカフェで何だか自慢げなおじいちゃん。
いつも「ハイ、ハニ−」とか「アナタのために何かしてあげられる?スィーティ?」って
君の方がはちみつちゃんだよ、素敵な笑顔のShopgirl。
腰掛けたベンチの前の広場には、
世界中からのオノボリさんたちが一秒ずつ入れ替わり立ち替わりこの瞬間を共有する。
この絶え間ない緑と空のさざめきの満ちた丸い土くれに、内なる水とえくぼを抱えて生きる私たち。

 真っ白なコーンの粒が、
唇の間から何万回となく現れては消え、現れては消えし、
笑い過ぎた反動でふと膝を見ればデイジーの花の海。
ねえ、すれ違う前にさ、目と目を合わせて頬をつつき通り過ぎていけば、
きっともっと世界はうまく回る気がするよ。
ねえ、その腕を伸ばしてさ、
アナタの私の目の前のその子をwrapして、真っ白なコーンの粒とデイジーの花で出来た海を作ろうよ。
wrap・コーン・デイジー、wrap・コーン・デイジー、
wrap・コーン・デイジー×地上に息づく命のかず分。
この腕を大きく回して胸と胸を合わせたら、
小さなこの街の、小さな私の家からDadとMomと私にBrothers、
何本もの腕で互いに顔を寄せ、お団子みたいに心を寄せあったら、
きっとバラよりも良い香り。
小さなこの家から、小さなあの家から、この丸い土くれのあちこちから良い香りが漂い出して、
世界はきっともっとうまく回る気がするよ。

 ああ!こうしてアナタに見せる風の色も雨の色も泣き出したいほど一杯で、
「ああ!」と私はため息のような叫び声。
そんなに笑うと口の端が裂けちゃうよ。だってうれしいからさ、仕方ない。
ねえ、諦めじゃない「仕方ない」がココにあるなんて。私たちまだまだ捨てたもんじゃないね。

 nice to see you。
逢えて良かった。アナタと出逢えて本当に良かった。
お釣りを渡してくれたアナタ。新聞を届けてくれるアナタ。家から中々出てこないアナタ。
借りたお金を返さずに「愛してるよベイビー」と遊びに出かけるアナタ。
ブラウン管の向こうで笑うアナタ。
止まない戦火に途方に暮れるアナタ。一瞬にして体が吹き飛んでしまったアナタ。
日本国憲法第9条をどさくさに紛れて変えてしまおうとしているアナタ。
一本の美しいバラと世界に一つだけのバースデイケーキをくれたアナタ。アナタ。みんな。

 愛しているよ。あいしてる。

 体から弾け出る想いを、アナタと私で食べれば、
きっと気付けば腰まで浸かるほどのデイジーの花の海。
そして何千億という真っ白なコーンの粒が世界中に溢れだし、
私たちは、きっともっとうまくやっていけると思うよ。

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